遺伝と肥満

家族がみな肥満であれば、遺伝的な要素が強いという可能性があります。
それは、熱産生機構の異常、つまり、エネルギー消費の大部分を占める基礎代謝や熱産生に異常をきたしているケースです。
この場合、生活習慣の改善だけではなかなか予防できません。
実際に、肥満者の脂肪細胞は非肥満者に比べて熱産生能力が低いという報告もあります。
しかし、生活習慣や嗜好も含めて遺伝としてしまえば、殆どの肥満には多かれ少なかれ、遺伝の影響が関係しているといえます。

摂食中枢異常

摂食中枢という、体重が一定になるように空腹感や満腹感を調整している調節機構が、人の体には備わっています。
確かに、一回あたりの食事量はその時々で違いますが、長期的に見るとエネルギーの収支が合うように調整されているそうです。
しかし、何らかの原因でこの調節機構が狂ってしまうことがあります。
例えば、脳腫瘍や外傷などで脳が損傷を受け、肥満や過食を引き起こしてしまうことがあるようです。
さらに、摂食中枢は、美味しいものを見ると刺激を受けて、必要以上に食べてしまう結果となります。

食環境

肉料理や、洋菓子など、欧米化した高カロリー食の影響で、日本人の肥満が増えてきたと言われています。
肉は、蛋白源としては非常に優れた食べ物とはいえ、動物性脂肪の取り過ぎでカロリーが高くなりやすく、また、血中のコレステロール値にも影響するといわれます。
日本人の肉類の摂取量は60年前と比べると約16倍も増えたと統計が出ています。
幼児期にこうした高カロリー食を食べることで、脂肪細胞が増殖し、一生太りやすい体質になるとの指摘もあるようです。
もともと米やイモ類を食していた日本人は、肉が体質的に合わず、さらに、欧米人と比べると腸が長いので、胃で吸収しきれなかった肉は腸の中で腐り、これが健康を害することにもなるといわれています。

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